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毎日にわくわく と どきどきを

本100冊分の知識をつめこんで

2014年の4月、就職活動がはじまりだして、空き時間にスマホを触れなくなったことをきっかけに、小説を持ち歩くようになりました。それと同時に、どうせならと読んだ本を記録するように。

 

そして今日、とうとう本を100冊読むことができました!
仕事の行きかえりにちまちまと読む生活が続いたので、進みは遅かったのですが…
就活の時もそうだったのですが、このすきま時間の読書は頭をすっきりと切り替えるいい時間になりました。小説が頭に入らない日は、ストレスや不安を抱えているという良いストレス判断基準にも。

 

今日は100冊読了記念ということで、椎名のおすすめ小説を紹介したいと思います。
読んでいるジャンルや著者が偏っているのですが、なるべく同じ作家の作品を選ばないように心がけました。

ちなみにこの100冊には、マンガ・雑誌・卒論のために読み漁った書籍・HOW TO本の類は入れていません。

 

 ▽ブクログ

booklog.jp

 

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おもしろかった本

ぬるい眠り

ぬるい眠り (新潮文庫)

ぬるい眠り (新潮文庫)

 

江國香織の短編集。初期の作品なども入っているため、最近の作風とは少し違う雰囲気を持っている本書。

表題のぬるい眠りが一番わたしは好きでした。カーテンから漏れる日の表現が、きらきらと作品を照らしているようで…主人公に共感するようにわたしもぬるい眠りにひたひたと浸かっていたい、そんな気分にさせられました。

今の江國香織と違い文章が稚拙だったり、不完全燃焼な部分が多いため、好き嫌いは別れそうな小説です。

 

終点のあの子

終点のあの子 (文春文庫)

終点のあの子 (文春文庫)

 

一番つらかった面接の後に購入したので、とても思い出深い小説。
女子高に通う高校生のはなし。中高生時代にありがちな、憧れやいじめ、スクールカーストなんかを繊細に描いている作品。柚木麻子さんはランチのアッコちゃんで有名ですが、わたし個人は終点のあの子の陰湿なでもきらきらと輝いているような文章が好きです。

この表紙も相まってなのですが、夏の日のクリームソーダを思い浮かべる作品。ぜひメロンクリームソーダを召し上がりながらどうぞ。

 

あつあつを召し上がれ

あつあつを召し上がれ (新潮文庫)

あつあつを召し上がれ (新潮文庫)

 

食に交わる人間関係を描いた短編集。ほっこりとするお話もあれば、悲しいお話もある。食と人生は必ず結びついていて、嬉しくても悲しくても、それでも食べて生きていくんだと思う。

これはたしか最終面接で不合格になった日に購入し、読みながら胸が、目頭が熱くなった小説。いまが幸せだという人も、つらいと感じる人もこの小説を読んで、はふはふと人生について考えてみるのはどうでしょう?

 

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

 

好きすぎて好きすぎて何度も読み返している作品!

京都を舞台に、うら若き黒髪の乙女が闊歩する、痛快な作品。森見登美彦氏の独特な文章に読みにくさを感じる人もいると思うのですが、はまる人ははまる!京都に実際にある通りやお店が登場するので、京都を知っている人ならなお楽しめます。

わたしは大学に入学してすぐ、この小説を片手にひょこひょこと散歩していました。偽電氣ブランはぜひ味わってみたい!

 

 

頭切り替え!ミステリー本

タルト・タタンの夢

タルト・タタンの夢 (創元推理文庫)
 

街のちいさなフランス料理屋で起こる小さな事件。それを美味しい料理とともにシェフが解決してくれる、美味しいミステリー小説。

人がなくなるような大きな事件は起こらず、日常に転がっていそうな小さな事件を描いている作品は、本格ミステリーが苦手な人でもとっつきやすいと思います。出てくる料理はどれもおいしそうで、ビストロ・パ・マルを訪れたくなります!

続編も発売されているみたいなので読んでみたい!

 

きつねのはなし

きつねのはなし (新潮文庫)

きつねのはなし (新潮文庫)

 

夜は短し歩けよ乙女 や、四畳半神話大系などを書いた森美登美彦さんの作品。
でも本作はほかの作品とすこし毛色が違って、どこか恐ろしい京都の姿を描いています。京都って不思議な細い路地や神社が多くあるし、きつねが紛れ込んでいてもおかしくなさそう…もしかしたらわたしも…なんて想像しながら読むと楽しめる作品です。

 

アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

 

伊坂幸太郎のど定番ですが、やはりこれを選ばずにはいられない!
アパートの隣に住む男とひょんなことから本屋を襲うことになった主人公。でも強盗をしたあと、ペットショップで働く女から昔の話を聴かされる…

わたしは映画を先に観てから小説を読んだのですが、どちらが先でも楽しめる作品。段々と明かされていく真実に思わずあっ!と言わされること間違いなしです。ちなみにどうでもいいことですが、主人公がわたしと同じ「椎名」姓だったりします。

 

サファイア

サファイア (ハルキ文庫)

サファイア (ハルキ文庫)

 

宝石の名前になぞらえた短編が入った作品。
湊かなえと言えば、告白、ドラマ化されたNのために、夜行観覧車、映画化された白ゆき姫殺人事件、往復書簡(北のカナリアたち)、今度映画化される少女が有名ですが、サファイアもなかなか小粒揃いです!
後味悪い話や、気持ちの悪くなる話が多い湊かなえの中でも、比較的穏やかな作品が入っているように思います。短編ということもあり、さくさくと読めるので、湊かなえ作品が受け付けられなかった人や途中でギブアップした人に読んでもらいたい作品です。

 

ホテルローヤル

ホテルローヤル

ホテルローヤル

 

直木賞を受賞した作品。文章も読みやすく、短編7本で構成されています。舞台はラブ ホテル、ホテルローヤル。さまざまな事情を抱える女たちが、自分の人生や性(せい・さが)と向き合っていく話。

「ホテルだけが知っている、やわらかな孤独 」のフレーズにやられました。悲しいくらい普通の日常が、このホテルには刻み込まれている。女であること、妻であることの悩み、恋愛の行く末、そこにつきまとう孤独。でも、強くある女に共感する作品でした。

 

 

エッセイ本

わたしのマトカ

わたしのマトカ (幻冬舎文庫)

わたしのマトカ (幻冬舎文庫)

 

最近読み終えたエッセイ。片桐はいりさんがかもめ食堂の撮影で滞在したフィンランドの文化や人柄などを面白おかしく書いています。
片桐はいりさんの書く文章はユーモアがたっぷり、片桐さんのキャラそのままにさっぱり、リズム良い文章で気持ちよく読み進められます。たまの毒舌もおもわずくすっときます。

フィンランドの情景が目に浮かぶような片桐さんの文章が、フィンランドを訪れたことはないのに、なんだか懐かしささえ感じさせてくれます。1章1章が短いので、電車の中で1章、カフェでお茶しながら1章なんてこともできてよかったです。

 

うれしい悲鳴をあげてくれ

うれしい悲鳴をあげてくれ (ちくま文庫)

うれしい悲鳴をあげてくれ (ちくま文庫)

 

SUPERCARのギタリスト、いしわたり淳治のフィクションまじりのエッセイ。
就活中 家具屋unicoの面接で、東京は中目黒におりたち、雰囲気に圧倒されつつも代官山蔦屋で購入したのです。お洒落なタイトルと林ナツミさんの写真に目が留まり、代官山のお洒落な雰囲気と相まってドキドキしたのを覚えています。

作詞もしていらっしゃるいしわたり氏の文章は、小気味いいリズムで綴られています。短編(というよりも雑誌のエッセイ)がたくさん入っているため、するする読める。すきま時間で1章さらっと読み終えられる。就活中にはありがたかったです。

物事をみる視点が独特で、就活中に「視点を変えてみる大切さ」「他者の視点を面白がる大切さ」を学べたのも良かったなあと思います。

 

フランス人は10着しか服を持たない

フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質

フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質"を高める秘訣~

 

ミニマリストのブロガーさんたちだけでなく、大学の友人たちもこのおしゃれなタイトルに惹きつけられて読んでいました。モノによって満足感や人生の豊かさを得るのは本当の豊かさではないと思い知らされた本。

思い返せば、失敗した後や寂しい時はぶらっと買い物に出て衝動買いをしてしまうことが多かった。逆にいえば、何かが成功したときわたしはあまり「ご褒美を買う」ということをしない。自分の行動によって満足や幸福を得たから、モノで気持ちを満たす必要がないのだと思うのです。

自分の行動の意味を考え、浅い人生の豊かさに満足しないで生きたいと思う本でした。 

 

 

記念すべき100冊目

レモンタルト

レモンタルト (講談社文庫)

レモンタルト (講談社文庫)

 

100冊目は本の評価などは全く見ず、自分の感覚で適当に選んだ一冊。
かわいいタイトルと装丁を見て決めました。著者の方も存じ上げない方です。すこしミステリー要素もある、連続性のある短編作品。
少々ネタバレになってしまいますが、尊敬とも同性愛ともとれる表現がでてくるので、苦手な方にはおすすめできません。笑

 

 

本を100冊読むという目標は達成しましたが、これからもコンスタントに読書を続けていきたいと思います!たくさんインプットして、ブログなどでアウトプットして行けたらと思っています。

 

次の目標は500冊読む。そして、さまざまな作家さんの本を読む!
本との出会いはきっと自分と人生を豊かにしてくれると思うのです。

 

 

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